【実物】「ダークウェブに情報が出ています」と煽るメール
当社に届いた迷惑メールの中に、こんなものがありました。
- 「7956不正アクセスにより、あなたの個人情報が流出しています544580」
- 「【警告】不当アクセスによる個人データ流出の差し止め手続きについて」
- 「日本最大のダークウェブプラットフォーム」
不安を煽って行動させるタイプです。今日は、この手のメールの正体と、本当に流出しているかを確認する方法を解説します。
この型の狙い
「あなたの情報が漏れている」と言われると、誰でも動揺します。犯人が期待しているのは、その動揺です。
- 確認したくて、リンクを開く
- 「差し止め手続き」のために個人情報を入力する
- 「調査費用」として金銭を要求される
- 恐怖から返信してしまう(=アドレスが生きている証明になります)
どの行動を取っても、犯人の利益になります。
実物の特徴
意味のない数字が入っている
「7956」「544580」といった数字が件名に入っています。具体的な数字は、信憑性を演出する装置です。実際には何の意味もありません。
同じメールが「FW:」を付けて再送されてもいました。転送されたように見せるのも、信憑性の演出です。
「差し止め手続き」という存在しない制度
一度流出した情報を「差し止める」制度は存在しません。もっともらしい言葉ですが、実体のない造語です。
聞き慣れない手続き名が出てきたら、まず検索してみてください。制度として存在しなければ、それが答えです。
具体的な情報が何も書かれていない
「どのサービスから」「いつ」「何の情報が」流出したのか——一切書かれていません。
本当に情報を持っているなら、その一部を示して信憑性を高めるはずです。書けないということは、持っていないということです。
「脅迫型」との違いに注意
似た型に、セクストーション(性的脅迫)メールがあります。
「あなたのパソコンを乗っ取り、閲覧履歴とカメラの映像を記録した。◯日以内にビットコインを送らなければ公開する」
こちらには、実際に流出したあなたのパスワードが書かれていることがあります。だから信じてしまうのですが——
そのパスワードは、過去にどこかのサービスから流出したものを使っているだけです。パソコンは乗っ取られていません。
対処は同じです。返信せず、支払わず、削除する。 ただし、書かれていたパスワードを使っているサービスは、すべて変更してください。
本当に流出しているか確認する方法
不安を煽るメールは無視すべきですが、「自分の情報が流出しているか」を知ること自体は有益です。正しい方法で確認しましょう。
Have I Been Pwned を使う
haveibeenpwned.com という、流出したアカウント情報を集約した無料のサービスがあります。
- 自分のメールアドレスを入力する
- どのサービスの流出に含まれていたかが表示される
セキュリティ研究者が運営している信頼できるサービスです。メールのリンクからではなく、自分で検索してアクセスしてください。
ブラウザやパスワード管理ツールの警告機能
- Chrome:設定 → 自動入力とパスワード → パスワードチェックアップ
- iPhone:設定 → パスワード → セキュリティに関する勧告
保存済みのパスワードが流出リストに含まれていないかを自動で照合してくれます。
流出していたら何をするか
- 該当サービスのパスワードを変更する
- 同じパスワードを使っている他のサービスもすべて変更する(これが最重要)
- そのサービスに2要素認証を設定する
- 身に覚えのないログイン履歴がないか確認する
流出そのものは、あなたに防ぎようがありません。サービス側の問題だからです。できるのは、流出後の被害を広げないこと——つまり、使い回しをやめることです。
煽られたときの心構え
この種のメールへの対処は、実はシンプルです。
不安を煽るメールに、その場で反応しない。
本当に確認が必要なら、メールを閉じて、自分で調べればいいのです。急ぐ必要はありません。
「◯時間以内に」という期限は、考える時間を奪うための装置です。期限が切られていること自体が、偽物のサインだと考えてください。
判断に迷ったら、ご相談ください
「本当に流出しているのかもしれない」と不安になったら、無理に自分で判断しなくて大丈夫です。
BULLCOM Security の LINE 無料相談では、届いたメールのスクリーンショットを送っていただければ、脅し文句かどうかを確認してお返事します。あわせて、実際に流出しているかの確認方法もご案内します。
「パスワードが書かれていて怖い」というご相談も多くいただきます。落ち着いて対処できるよう、順番にご説明します。お気軽にご連絡ください。

