【実物】「配送準備完了」「置き配について」宅配3連発の実例
当社に届いた迷惑メールを整理していて、宅配を装うものが3通並んでいました。
- 「配送準備完了のお知らせ」
- 「配送処置が完了いたしました」
- 「配送状況の確認と『置き配』について」
どれも不安を煽っていません。 「不在でした」「再配達の手続きを」という従来型とは、明らかに毛色が違います。今日は、この「穏やかな型」について解説します。
従来型との違い
これまでの宅配詐欺は、焦らせるのが基本でした。
「お荷物のお届けにあがりましたが不在でした。本日中に再配達のご依頼を」
期限を切り、行動を急かす。分かりやすい型です。
一方、今回の3通は、
「配送準備が完了しました」
「置き配についてご確認ください」
——ただの状況報告です。何も求めていないように見えます。
なぜ穏やかにするのか
理由は2つ考えられます。
1. 警戒されにくい
「本日中に手続きを」という文面は、すでに多くの人が「詐欺の定型文」として認識しています。啓発が進んだ結果、この型は効きにくくなりました。
穏やかな報告型なら、警戒スイッチが入りません。
2. 「確認するだけ」のハードルの低さ
「手続きをしてください」は心理的な負担がありますが、「確認してください」は軽い行動です。
- 「ちょっと見るだけなら」
- 「押しても損はしない」
この油断を狙っています。 開いた先で、結局は情報を入力させられます。
「置き配」が使われる理由
3通目の「置き配について」は、特に今の時代に合った口実です。
- 置き配が広く普及した(多くの人が日常的に使っている)
- 設定や確認の仕組みが業者ごとに違うので、「そういうものか」と思いやすい
- 盗難のニュースを見聞きしているので、確認したくなる
新しい仕組みほど、悪用されやすい——パスキー詐称の回でも触れた構図と同じです。
見破り方は変わらない
文面が穏やかでも、判断基準は同じです。
1. 注文した覚えがあるか
心当たりの荷物がなければ、その時点で終わりです。「何か買ったっけ?」と一瞬でも思ったら、それが答えです。
2. 追跡番号を自分で照会する
番号をメモして、自分で検索した公式サイトで照会します。存在しなければ偽物です。
3. ドメインは右端から読む
- ヤマト運輸 →
kuroneko-yamato.co.jp - 佐川急便 →
sagawa-exp.co.jp - 日本郵便 →
japanpost.jp
右端が違えば、途中に何が書いてあっても偽物です。
4. アプリのインストールを求められたら偽物
配送業者が、SMSやメールからアプリを入れさせることはありません。
最も確実なのは「公式アプリに来ているか」
配送業者の公式アプリを入れておくと、判断が一気に楽になります。
本物の配送通知は、アプリに届きます。つまり——
アプリに来ていない配送通知は、偽物。
文面を吟味する必要がなくなります。判断を「読解」から「照合」に変えられるのが、この方法の利点です。
家族に伝えるなら、この2つ
複雑な説明は覚えられません。2つに絞って伝えてください。
・宅配のSMS・メールのリンクは、開かない
・気になったら、公式アプリか電話で確認する
「穏やかな文面でも同じ」と付け加えておくと、なお安心です。
開いてしまった場合
リンクを開いただけ
多くの場合、大きな問題にはなりません。何も入力していないことを確認してください。
情報を入力した
- カード情報 → カード会社に連絡して停止・再発行
- ID・パスワード → そのサービスと、同じパスワードを使う全サービスを変更
アプリを入れてしまった(最も危険)
- すぐ機内モードにして通信を止める
- アプリをアンインストールする
- 携帯会社に連絡する(勝手にSMSが大量送信され、高額請求になることがあります)
- 削除できなければ、端末の初期化を検討
不正アプリは、あなたの端末から他の人へ詐欺SMSを送ります。被害者であると同時に、加害の踏み台にされてしまいます。気づいたらすぐ動いてください。
手口は変わるが、対処は変わらない
焦らせる型から、穏やかな型へ。手口は今後も変化していきます。それでも、やるべきことは変わりません。
- リンクは開かない
- 公式アプリを自分で開く
- 迷ったら誰かに聞く
新しい手口が出るたびに覚え直す必要はありません。この3つを習慣にしておけば、大半は防げます。
迷ったら、開く前にスクショを
「穏やかな文面だから本物かも」——判断に迷ったら、無理に決めなくて大丈夫です。
BULLCOM Security の LINE 無料相談では、届いたSMS・メールのスクリーンショットを送っていただければ、偽物かどうかを確認してお返事します。開いてしまった後のご相談も歓迎です。
ご家族に届いたものの確認でも構いません。お気軽にメッセージをお送りください。

