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セキュリティインシデント発生時の連絡フローの作り方

セキュリティインシデント発生時の連絡フローの作り方

「社員のパソコンが急に動かなくなって、画面に身代金を要求する英語のメッセージが出ています…どこに連絡すればいいですか?」

これは、実際にBULLCOM Securityへ寄せられるご相談で、もっとも多い第一声のひとつです。多くの場合、その電話の主は経理担当者やパートの方で、社長や情報システム担当はその場にいません。「とにかく誰かに知らせなきゃ」という焦りだけが先行し、貴重な初動の数十分が失われてしまうのです。

セキュリティのトラブル(インシデント)は、起きること自体を完全には防げません。ですが「起きたあと、誰が・誰に・どの順番で連絡するか」をあらかじめ決めておくだけで、被害の大きさは大きく変わります。今回は、専門知識がなくても作れる「連絡フロー」の組み立て方を、中小企業向けにかみくだいてご紹介します。

なぜ「連絡フロー」が必要なのか

ウイルス感染や不正アクセスが起きたとき、最初の数時間の動き方で被害規模が決まると言われます。たとえばランサムウェア(データを人質に身代金を要求する攻撃)は、放置するほど社内の他のパソコンへ感染が広がります。

ところが現場では、こんなことが起こりがちです。

  • 第一発見者が「自分の操作ミスかも」と思い、誰にも言わずこっそり再起動してしまう
  • 担当者が不在で、誰に連絡していいか分からず数時間放置される
  • 慌ててケーブルを抜くべきか、電源を切るべきか判断できず固まってしまう

連絡フローとは、こうした「迷い」をなくすための地図です。紙1枚に「何かおかしいと思ったら、まずこの人へ」と書いてあるだけで、現場の人は迷わず動けます。

連絡フローに盛り込む3つの要素

難しく考える必要はありません。次の3つを決めれば、最低限のフローが完成します。

1. 第一報を受ける「窓口」を決める

社内で異変に気づいた人が、最初に連絡する相手を1人(または1部署)に絞ります。「パソコンの調子がおかしい」「変なメールのリンクを開いてしまった」といった小さな違和感でも、まずここへ集約する形です。窓口を1本化すると、情報が分散せず、判断のスピードが上がります。

2. 「報告すべき事象」の例を具体的に書く

「インシデントが起きたら報告」と書くだけでは、現場は「これは報告すべきか?」で迷います。次のように具体例を並べておきましょう。

  • 身代金やエラーを要求する見慣れない画面が出た
  • 不審なメールの添付ファイルやリンクを開いてしまった
  • IDやパスワードを入力してしまった偽サイトに気づいた
  • USBメモリやノートパソコンを紛失した
  • 取引先から「御社名義の不審なメールが届いた」と連絡があった

「迷ったら報告」を合言葉にするのがコツです。

3. 「初動でやること・やってはいけないこと」を明記する

第一発見者がパニックにならないよう、最初の行動を書いておきます。

  • やること:パソコンをネットワークから切り離す(LANケーブルを抜く/Wi-Fiをオフにする)
  • やってはいけないこと:電源は切らない・再起動しない(証拠が消える場合があります)
  • 画面の状態をスマホで撮影しておく

社外への連絡先も事前に整理しておく

社内だけで完結しないのがインシデント対応の難しいところです。状況に応じて、次のような外部への連絡が必要になります。連絡先を一覧にして、フロー表と一緒に保管しておきましょう。

  • 取引先・顧客:情報漏えいの可能性があれば、早めの一報が信頼維持につながります
  • 警察:サイバー犯罪相談窓口(各都道府県警の相談電話「#9110」)
  • 個人情報保護委員会:個人データの漏えいが疑われる場合、報告義務が生じることがあります
  • 契約しているセキュリティ業者・ITサポート:技術的な調査・復旧の依頼先

特に「お客様の個人情報が漏れたかもしれない」というケースでは、法律上の報告期限が定められている場合があります。慌てて判断せず、まず専門家に相談するのが安全です。

フローは「作って終わり」にしない

立派なフロー表を作っても、いざというとき引き出しの奥で眠っていては意味がありません。次の3点を習慣にしてください。

  • フロー表は印刷して目立つ場所に貼る(システム障害時はデータが見られない可能性があるため、紙が有効です)
  • 担当者が変わったら連絡先をすぐ更新する
  • 年に一度、「もしランサムウェアが出たら」と声に出して机上で手順を読み合わせる

実際にやってみると「窓口の人が出張中だったらどうする?」といった抜け穴が見つかります。これを潰しておくことが、本番での落ち着いた対応につながります。

困ったときは、まず相談を

「うちの規模で、どこまでフローを作ればいいの?」「この画面、もしかして攻撃されている?」——そんな疑問が出てきたら、ひとりで抱え込まないでください。

BULLCOM SecurityのLINE無料相談では、御社に合った連絡フローの作り方のご案内はもちろん、「今まさにおかしな画面が出ている」という緊急時のご相談もお受けしています。画面のスクリーンショットを送っていただければ、インシデントの可能性や次にとるべき行動を一緒に確認します。 備えのご相談も、緊急のご相談も、どうぞお気軽にどうぞ。

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