「iCloud+自動更新失敗」詐欺メールに騙されないために
iCloud+の「更新失敗」「お支払い方法の確認」を名乗るメールが本物か偽物かは、件名ではなく「送信元ドメイン」と「リンク先URL」の2点で判定できます。当社は実物のフィッシングメールを入手しており、件名は次々に変わりますが判定手順は同じです。
件名:iСlоud+ 自動更新の失敗のお知らせ
「iCloud+の支払いが失敗した」という内容で、支払い情報の更新を求めてくる手口です。
判断がつかないときは、リンクを押す前にご相談ください。届いたメールのスクリーンショットをLINEで送っていただければ、詐欺かどうかを確認してお返事します(無料)。差出人の表示そのものが偽装されているメールは、不審メール調査で配送記録(ヘッダー)から調べます(5,500円)。
届いた件名はどれ?——報告されているパターン
当社が入手した検体の件名は「iСlоud+ 自動更新の失敗のお知らせ」でしたが、同じ手口で次のような件名も報告されています。件名を覚えようとすると必ず追いつかなくなります。
- iCloud+ サブスクリプションの更新失敗に関するお知らせ
- お客様のiCloudアカウントに登録されているお支払い方法で、自動更新の処理を完了できませんでした
- 【iCloud+】自動更新のためのお手続きのお願い
- iCloudストレージの容量が上限に達しました
- iCloud+ サブスクリプションの更新に関するお知らせ
- お客様のApple IDに登録されているお支払い方法に問題があり、iCloud+のサブスクリプションが更新されない可能性があります
- iCloudストレージの更新に関するお知らせ(※下で説明する「見えない文字」が仕込まれたもの)
どの件名で届いても、確認すべきなのは送信元ドメインとリンク先URLの2点だけです。文面の緊急性や期限の指定は判断材料になりません。本当に支払いの問題があるかを確かめたいときは、メールのリンクからではなく、iPhoneの「設定」→ 自分の名前 →「サブスクリプション」を自分で開いてください。ここに異常が無ければ、そのメールは偽物です。
画面では「iCloud」と読めるのに、中身の文字が逆さまに並んでいる件名
当社の検索データでは、9月に入ってから「iCloudストレージの更新に関するお知らせ」という件名が検索されていますが、その文字列には文字の表示順を右から左に反転させる、目に見えない制御文字が仕込まれていました。画面上は普通に「iCloud」と表示されますが、実際のデータは「ic」のあとに逆順の「duol」が並んでいます。「iCloud」という単語で迷惑メールを判定する仕組みをすり抜けるための細工とみられます。
つまり、件名の見た目が正しいことは、本物である証拠になりません。判断は、上で説明した送信元ドメインとリンク先URLで行ってください。
この「見えない文字」の仕組みと、件名に細工があるかを自分で確かめる方法は、「iCloudストレージの更新に関するお知らせ」は本物?——件名に仕込まれた“見えない文字”の正体で詳しく解説しています。
また、本文の末尾に「このメールはiCloud+より送信された自動配信メールです」といった一文が入っていることもありますが、これも本物らしく見せるための定型文で、判断材料にはなりません。
件名の「iСlоud+」に注目
実はこのメールの件名、よく見ると英語の「iCloud」ではなく「iСloud」と書かれています。
「С」はキリル文字で、見た目はラテン文字の「C」とほぼ同じですが別の文字です。こうした文字の置き換えで、スパムフィルターをすり抜ける手法が使われています。
手口の流れ
1. 「iCloud+の支払いが失敗しました」というメールが届く 2. 「支払い情報を更新してください」というリンクをクリック 3. Apple IDのログインページそっくりの偽サイトに誘導 4. Apple IDとパスワード・クレジットカード情報を入力させる
本物のAppleからのメールとの違い
本物のApple/iCloudメール
- `@apple.com` または `@email.apple.com` から届く
- リンク先が `apple.com` のドメイン
- Appleのサポートページ上でも確認可能
偽メール
- 関係のないドメインから届く
- リンク先がapple.com以外のURL
- 日本語が不自然なことがある
確認方法
「本当にiCloudの支払いに問題があるの?」と心配な場合は:
1. iPhoneの「設定」アプリを開く 2. 一番上の自分の名前をタップ 3. 「サブスクリプション」を確認
ここで実際の支払い状況が確認できます。メールのリンクを使う必要はありません。
Apple IDが大切なのは、iPhone・Mac・iCloud・App Storeすべてに繋がっているからです。乗っ取られると被害が甚大になります。2段階認証の設定を強くお勧めします。

