「アカウントを削除してください」と言われたら疑うべき理由
「セキュリティ上の問題が見つかったため、一度アカウントを削除して作り直してください」——そんな案内が届いたら、あなたはどうしますか。一見すると親切な案内ですが、これは詐欺でよく使われる誘導のひとつです。
正規のサービスが、利用者にアカウントの削除・作り直しを求めることはまずありません。今日は、なぜこの手口が使われるのか、そして似たパターンをどう見分けるかを整理します。
なぜ「削除して作り直せ」と言うのか
犯人の狙いは、あなたに新しいアカウントを"犯人が用意した偽サイト"で作らせることにあります。
- 偽サイトで新規登録させれば、メールアドレスとパスワードがそのまま手に入る
- 「作り直し」という名目なら、パスワードの入力が自然になる
- 本物のアカウントを消させることで、あなたが異変に気づく手段を奪える
特に3つ目が厄介です。本物のアカウントが消えていれば、ログイン履歴も通知設定も確認できません。犯人にとっては、証拠を消しながら情報を得られる都合のいい手口なのです。
「正規のサービスが絶対に言わないこと」リスト
削除案内に限らず、次のような文面が来たら偽物を疑ってください。
- アカウントを削除して作り直してください
- 現在のパスワードをこのメールに返信してください
- 本人確認のため、暗証番号・カード番号の全桁を入力してください
- サポートが遠隔操作するので、この番号に電話してソフトを入れてください
- 確認のため、コンビニでプリペイドカードを買ってきてください
正規のサービスは、パスワードや暗証番号を「聞き出す」ことをしません。サービス側は元々それを確認できる立場にいるので、利用者に尋ねる必要がないのです。
本物の「セキュリティ通知」との見分け方
本物のサービスからも、セキュリティ関連の通知は届きます。違いはこうです。
本物によくある形 | 偽物によくある形 | |
|---|---|---|
求める行動 | パスワード変更・2段階認証の設定 | アカウント削除・再登録・情報の入力 |
リンク | 公式ドメイン | 似せた別ドメイン・短縮URL |
期限 | 特に急かさない | 「24時間以内」「本日中」 |
連絡手段 | アプリ内通知も併用される | メール・SMSのみ |
本物なら、アプリを自分で開けば同じ通知が出ているはずです。これが一番確実な確認方法です。
確認の手順はいつも同じ
案内の内容がなんであれ、確認の仕方は変わりません。
- メールやSMSのリンクは開かない
- 公式アプリを自分で開く、またはブックマークした公式サイトに入る
- お知らせ・通知欄に同じ案内があるか確かめる
- 見当たらなければ、そのメールは偽物
「リンクを開かずに自分で行く」。この一手だけで、この種の詐欺はほぼ防げます。
もし削除・入力してしまったら
- 同じパスワードを使っている他のサービスを、すべて変更する(これが最優先です)
- 本物のサービスに、公式の問い合わせ窓口から連絡してアカウントの状態を確認する
- クレジットカード情報を入れてしまったなら、カード会社に連絡して利用停止・再発行を依頼する
- 身に覚えのない利用がないか、利用履歴を確認する
アカウントを消してしまった場合でも、サービスによっては一定期間内なら復旧できることがあります。時間が勝負なので、気づいた時点で動いてください。
迷ったら、送る前に見せてください
「これ、本物のサポートかな?」と少しでも引っかかったら、操作する前に立ち止まってください。BULLCOM Security の LINE 無料相談では、届いたメールや画面のスクリーンショットを送っていただければ、本物か偽物かを確認してお返事します。
すでに入力してしまった、削除してしまった、という後からのご相談も歓迎です。何をどの順番で戻せばいいか、一緒に整理します。お気軽にご連絡ください。
